物件の価格だけじゃない!住宅購入後にかかるお金と知らなきゃ損するお得な制度

Woman
やっと手に入れた夢のマイホーム!ローンも無事審査が通ったし!これであとは30年、返済するだけ!
Man
良い物件だったからかなり無理したけど、貯金全部はたいて頭金にしたら購入で来てよかった!

・・・とはならないのが、住宅購入のお話。住宅にかかる費用は、毎月のローンだけではありません!

まず契約をしてからも、頭金や登記にかかる費用・税金など、購入段階で、物件価格以外に様々なお金がかかります。

物件購入後も、固定資産税やマンションであれば管理費や修繕費、戸建てであれば将来のリフォームや修理に必要になる費用の積み立てが必要になります。

では、物件価格以外にいったいいくらぐらい必要になるのでしょうか?

また、なるべく費用を押さえたりする方法はあるのでしょうか?

今回は、物件購入後にかかるお金と、知っていると得する制度についてお話しします。

物件購入時にかかる主なお金

購入前にかかるお金の種類

物件の購入には、様々な手続きがあり購入前にかかる費用もたくさんあります。

まずは購入前にかかる費用をまとめてみました。

  • 頭金:物件購入価格のうち、物件購入時に現金で支払う分のこと。物件価格の10~20%程度が目安。
  • 申込証拠金:新築マンションの購入申し込みのときに不動産会社に支払うもの。2~10万円程度が目安。
  • 手付金:売買契約締結時に売主に対して払うもの。売買代金の10%前後が目安。
  • 印紙税:契約書に貼る収入印紙の代金。売買契約締結時の売買契約書と、ローン借入時の消費貸借契約書と、2つの書類に必要となる。
  • 仲介手数料:売買の仲介をしてくれた不動産会社に支払うもの。(新築マンション、不動産会社が売主又は販売代理の場合は、仲介手数料はかからない。)
  • ローン事務手数料:住宅ローンを借りた際、銀行に対して支払う手数料。
  • ローン保証料:住宅ローンを保証してくれる保証会社に対して支払うもの。
  • 登記費用:法務局に支払う登録免許税と手続きをしてくれる司法書士に支払う手数料。(住宅ローンの借入をした場合には、所有権移転登記と抵当権設定登記の両方の費用が必要。)
  • 固定資産税・都市計画税:土地・家屋・償却資産の所有者がその資産がある市町村に納める税金
  • 管理費、修繕積立金:マンションの管理組合に払うもの。
  • 火災保険料・地震保険料:火災保険料・地震保険を販売する保険会社に支払うもの。
  • そのほかのオプション費用:家具や設備など、追加で購入するものの代金。

※団体信用生命保険料は、たいていの住宅ローンの場合、月々の利息に含まれていることが多く、別途支払う必要がない。

購入前の手続きで支払うものについては、ざっとこのようになります。

様々な手続きが必要になるため、その都度支払う費用も多く、購入間にもまとまったお金を準備する必要があります。

また新築マンションの場合、オプション家具の金額にも気を付けましょう。特に、キッチンや風呂・トイレなどの水回りエリアについては、壁付の棚や引き出しなどがオプションであるケースが多くみられます。

モデルルームを見学する際に、その家具や設備が標準でついているものかオプションでついているものなのか、しっかり確認しましょう。

参照:スーモ 新築住宅を買うときの手続きと費用

http://suumo.jp/article/jukatsu/money/ready/1785/

購入手続きの流れと費用の目安

Woman
こんなに払う費用があるなんて・・・物件価格から頭金は準備していたけど、諸費用分は足りないかも・・・一気に払えない場合はどうしたら?

物件購入~入居までには、さまざまな費用の支払いが発生します。その金額もそれぞれ数十万~数百万と、金額も小さくありません。基本的に物件購入前にかかる費用は分割で支払えないため、まとまったお金がないとトラブルになりかねません。

しかし、物件購入を契約したからと言って、いきなりこれらの費用すべての金額を支払うわけではありません。

手続きの段階がいくつかあり、その都度都度必要な費用を支払っていくことになります。

新築マンションや新築注文住宅ですと、場合によっては、購入申し込み~物件引き渡しまで1年ほどかかることもありますので、その期間に貯金をするという手もあります。

それでは、物件を購入する場合、具体的にいつどこでどんな費用が必要になるのでしょうか?

ここでは下記の条件の場合、どのくらいの金額がかかるのか、物件購入の流れに沿って具体的な目安金額をまとめました。

物件購入時の流れと支払う費用

まず、基本的な住宅購入の流れをまとめました。新築・中古、マンション・戸建てともに、このような流れになります。たいていは契約の各段階で都度都度費用が必要になりますが、数十万から数百万かかるため、まとまった金額をしっかり準備しておきましょう。

条件

  • 物件 新築マンション
  • 物件価格 3200万円
  • 頭金 200万円
  • ローン借入額 3000万円
  • 返済期間 35年
不動産会社に連絡し、物件を探す・検討する

まず物件や土地・建物を建てる不動産会社を探します。この段階では、内覧や相談にかかる費用はありません。住宅展示場のイベントに参加しても、特にかかる費用はありませんので、様々な物件を見学し、比較・検討しましょう。

購入の申し込みをする

購入する物件が決まったら、不動産会社に購入の意思を伝え、申し込みを行います。

このタイミングから、具体的な手続きや支払が発生します。

この時、申込証拠金として10万程度必要となります。契約前にキャンセルとなれば返金してもらえるものになりますが、正式な手続きの一つになりますので、慎重に行いましょう。

またこのタイミングで、銀行のローン事前審査にも申込みますので融資を受けたい金融機関やローンの種類など、このタイミングまでに決めておきましょう。

必要になる費用

  • 申込証拠金 10万程度
売り主と売買契約を行う

銀行の事前審査が通れば、今度は売り主である不動産会社と正式に売買契約を結びます。

このタイミングでは、手付金・印紙税が発生します。たいてい物件価格の10%程度になるため、数百万かかることもあり、まとまった金額が必要になります。

またこの売買契約以降は、もし物件購入を取りやめキャンセルするとなると、支払った金額が戻ってきません。

必要になる費用

  • 手付金 売買代金の10%
  • 印紙代 1~2万円程度
住宅ローンの本審査・契約を行う

売買契約が成立したら、融資を受けたい金融機関へ住宅ローンの借入を申し込み、本審査を受けます。

審査が通れば正式なローン契約を結ぶことになりますので、ローン契約に必要な手続きと手数料などが必要になります。

かかる手数料は金融機関によって違いますので、事前審査の段階でしっかりチェックしましょう。

必要になる費用

  • 融資手数料 2~5万円
  • 印紙代 2万円
  • ローン保証料 約60万
火災保険・地震保険を選ぶ

決済の日から、購入した自宅は、自分の所有物になります。決済の日から補償が始まるように、あらかじめ、火災保険・地震保険を選んで申込をしておきます。

必要になる費用

  • 火災保険料・地震保険料 約10万
売上代金の決済を行う

銀行から、住宅ローンの借入を受けて、売買代金の支払いを行います。諸費用のほとんどは、この決済のときに全額支払うことになります。

決済が無事完了すると、売主から物件の引き渡しを受けます。

必要になる費用

  • 売上代金 未払い分の頭金
所有権移転登記と抵当権設定登記を行う

決済完了後、売主が所有権移転登記に必要な書類を渡してくれますので、登記の手続きをすることになります。基本的には自分で書類作成や手続きはせず、司法書士に法務局への登記の申請をお願いすることになります。

住宅ローンを借りた場合には、銀行もしくは保証会社が、物件に抵当権を設定しますので、同時に抵当権設定登記も必要になります。

必要になる費用

  • 登記費用 約30万
  • 修繕積立基金 約30万

このように、各手続きで数十万から数百万の資金が必要になります。

一番の理想は、購入を検討する時点で予算として準備できることがよいのですが、近年物件の価格は上がっていますので、どうしてもぎりぎりの場合は、支払のタイミングまでに準備できるよう、貯金計画を立てるのも方法の一つです。

物件購入後にかかる主なお金

Man
なんとか頭金も諸費用も全部間に合った!これであとは毎月のローン返済を頑張るだけ~。

やっと念願のマイホームに入居し、やっと肩の荷が下りた!と思う方が多いでしょう。しかし、物件購入後にもローン返済以外にかかるお金があります。

より良い家に住みたい!と購入時点で無理をし、貯金のほとんどを購入費用に充ててしまうと、その後必要になる費用が工面できず苦労することがありますので、注意しましょう。

物件購入後にかかる主な費用は下記のとおりです。

固定資産税・都市計画税
  • 固定資産税:土地建物に毎年かかる税金。標準税率は1.4%
  • 都市計画税:市街化区域内の土地建物に毎年かかる税金。制限税率 最高0.3%

(※2018年12月現在)

マンションでも一軒家でも、住宅を購入したら支払い義務が発生する税金。土地の価格、建物の床面積、建物に付属する施設などによって金額が決まります。税率は各自治体によって違いますのでチェックしてください。

参考:三井不動産リアルティ 09.固定資産税・都市計画税

https://www.mf-realty.jp/tebiki/mtebiki/09.html

保険料
  • 団体信用生命保険料:借入残高の0.3%前後。

(※2018年12月現在)

契約者の死亡などで支払いができなくなった場合、ローンの支払いを免除される保険。住宅ローンを借りる際に同時に契約している場合が多いので、保険料は金利に含まれている場合がほとんどです。

しかし、基本補償は死亡補償と高度障害状態のみなので、がんや脳卒中などより手厚い補償を付けたい場合は、三大疾病特約、七大疾病特約など、特約が必要になります。その場合は、特約料が毎月別途かかってきます。

また、現在低金利の状態が続いていますので、住宅ローンを契約したからと言って必ずしも団体信用生命保険を契約しなければならないということもありません。

健康面に問題のない方の場合は、民間金融機関の商品と生命保険で、費用を押さえかつ十分カバーが可能になる場合もありますので、一度ファイナンシャルプランナーなど専門家に相談してみましょう。

参考:住宅金融支援公庫 機構団体信用生命保険特約制度のご案内

https://www.jhf.go.jp/loan/yushi/danshin/index.html

メンテナンス費用

入居した後もかかってくるのが、住宅のメンテナンス費用。

マンションですと、毎月管理費・修繕積立金として徴収されますのでわかりやすいですが、戸建てはメンテナンスのタイミングは自分たち次第ですので、あまり重要視していない方も。

戸建てでも、後々修理やリフォームが必要になってきますので、その時になってあわてないよう、計画的に少しずつ貯金していくことをおすすめめします。

マンションの場合:維持管理費・修繕積立金

管理費は毎月1~2万円、修繕積立金は5千~1万5千円。

マンションの「共有部分」の清掃・設備管理に使うため毎月支払うもの。一定期間(大体5年程度)ごとに上昇していくことが多い。

一戸建ての場合:メンテナス・リフォーム代

一般的に、大規模に行うマンションよりも割高。平均10年ごとに行うため、計画的に費用の準備が必要。

目安金額

  • 外壁の再塗装:約200万円
  • キッチンやお風呂などの水まわりの交換:約200万~300万円。

※※2018年12月の目安金額。リフォームの内容や規模によって、金額は変動します。

知らないと損するお得な制度

こんなにお金のかかる住宅購入。しかしその分、住宅購入を支援するための制度があります。

主に税金が戻ってきたりなど、税制面で優遇されたりします。しかし、知らないまま申告しなければ全くメリットがありません。

知らないまま、何年も損した!なんてことにならないよう、事前にしっかり調べておきましょう。

購入時の税制優遇制度

相続時精算課税制度

両親から住宅購入における資金援助を受ける際の税制優遇制度。2500万円までは非課税で贈与でき、相続時に相続税から差し引かれる制度です。2015年1月より変更されたことで話題になりました。

贈与された年に「相続時精算課税」を選択して贈与税を支払うと、相続時に生前受けた贈与財産と相続財産の合計に対して、相続税が決められます。

分かりにくいですが、生前に受け取った財産も相続財産としてみなされるということ。つまり、相続税を前払いしているようなもの、ととらえていただければわかりやすいかと思います。

ただし、制度の適用を受けるためには細かい要件を満たす必要が出てきますので、税理士さんなど専門家に相談しましょう。

参考:国税庁 相続税No.4103 相続時精算課税の選択

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4103.htm

ローン返済中の税制優遇制度

住宅ローン控除

正式名称は「住宅借入金等特別控除」。年末のローン残高の1%分について、所得税の還付を受けられたり、住民税が減ったりする制度。控除を受けられるのは現在10年間が最長ですが、繰り上げ返済や借り換えをした際には、残高が減ってしまうためこの控除から外れてしまう場合がありますので注意しましょう。

また、一定の要件を満たせば、新築・中古物件の購入からリフォームまで適用されますので、購入後もリフォームした際には調べてみましょう。

参考:国税庁 所得税No.1213 住宅を新築又は新築住宅を購入した場合(住宅借入金等特別控除)

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1213.htm

すまい給付金制度

すまい給付金は、消費税率引上げによる住宅取得者の負担を緩和するために設定された制度です。

消費税率と年収によって、給付される金額が違ってきます。

消費税率年収給付金額
8%510万円以下最大30万円
10%775万円以下最大50万円

参考:国土交通省 すまい給付金HP

http://sumai-kyufu.jp/

リフォーム時の税制優遇制度

固定資産税の減額措置

一定の要件を満たした住宅において、固定資産税を軽減してくれる制度。

耐震改修工事や耐震化のため建替えをした住宅や、バリアフリー改修工事・省エネ改修工事をした住宅に適用されます。

条件や減額される税金の割合は、年度ごとに見直されるので、その都度チェックしましょう。

参考:TOKYO@14区  【FPが解説】固定資産税が軽減されるための条件と、控除の手続きの仕方

【FPが解説】固定資産税が軽減されるための条件と、控除の手続きの仕方

税制優遇制度を利用する際の注意点

固定資産税や都市計画税については、各自治体によって特別軽減措置などがあるところもあります。

しかし毎月払うものではない上、5年~10年と長期に及ぶものなので、うっかり適用期間が過ぎていたことを忘れてしまうことも。

適用期間が終了、または適用からはずれた時には、当然ですが支払税金がぐんと増えます。

「支払う税金が増えている!今月余裕がないよ!」と、その時になって慌てることがないよう、特例期間や適用要件は毎年チェックすることをお勧めします。

まとめ

住宅購入の際は、物件価格や毎月のローン支払額に目が行きがちですが、購入時にかかる諸費用を払うタイミングや、その後の維持費は意外と気が付かないもの。

言われれば当たり前なのですが、マンションでも一戸建てでもメンテナンス費用がかかっていきます。

これらメンテナンスにかかる費用だけでも、合計金額の目安は年間50万~70万円。無視できない金額です。

ゆくゆくは老朽化対策や、バリアフリーにしたいなど、リフォームが必要になってくることもありますので、同時に貯蓄もしておかなければなりません。

せっかく手に入れたマイホーム。安心していつまでも住み続けるために、ローンだけでなくそのあとのコストもしっかり備えておきましょう。

takano
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金融機関勤務後、FPの資格を活かしてフリーライターとしてお仕事しています。
得意分野は、金融系全般に関すること。
なかなか聞けないお金の悩みについて、記事を書いています。
預金・住宅ローン・年金・税金・保険・外貨預金・投資信託など。
銀行の窓口で取り扱っているものを中心に、ご相談いただいております。

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