AIはなぜ注目される?AI関連株のこれからとAIが経済に与えるかもしれない影響

AIが今注目されている理由

「AIって何?経済的に影響を与えるの?」

AIとは「Artificial Intelligence」を指しており、日本語では主に「人工知能」と呼ばれる事が一般的です。数年前から認識され始めているAIについて

  • 半分以上の仕事が無くなる
  • AIが暴走して人類の滅亡招く
  • 一方で、大きな可能性を持っている

などなど、様々な点から議論が行われています。どちらかというと「人類の仕事が奪われてしまう」等というマイナス面が大きく取り上げられていると思います。

なので、この記事ではAIのマイナスな面・プラスな面という枠組みに囚われず、AIが発展・広がる事によって「経済的な面から、どのような可能性が考えられる?」という点についてご紹介していきます。

まず、始めに「AI」についてしっかりと理解するために「AIの概要」「AIが近年注目されている理由」についてご紹介していきます。

AIの概要

AIについてしっかりと理解するためにAIの概要について、ご紹介していきます。ただ、はじめにしっかりと理解しておきたいのは「はっきりとしたAIの定義は存在しない」という事です。

現在、主要な通信方法であるインターネットの仕組みについて簡単に説明するなら「スマートフォンやPCを通信させるもの」と定義する事が出来ます。他のIT関連の技術に関しても、専門用語を使ってしまえば理解する事が難しいものであっても、定義する事自体は可能です。

しかし、AIに関しては「これがAI!」というはっきりとした定義が存在していません。というのも、世界中にAIを研究・開発している組織は存在しています。ですが、各組織によってAIの定義は異なっており、AIの定義がはっきりと定まっていないのが現状です。

ただ、AIという言葉を日本語に訳した時に「人工知能」という言葉になります。そのため「人工的に作り出された知能」もしくは「人間のように処理を行う事が出来るコンピュータ」という解釈が最も分かりやすい定義だと思います。

一般的に、コンピュータというのは人間が作り出されたルール(プログラム)通りに動くように設定されており、それ以上の処理(作業)を行う事は出来ません。そのため、AIの定義をもっと噛み砕くと「自ら選択する事が出来るコンピュータ」とも言えるかもしれません。

注目されている理由は「進化」

AIが現在注目されている理由については様々な点が挙げられますが、一般的に2つの要因が重なっていると言えるでしょう。それは「AI自体の進化」と「情報社会と相性が良い」という点です。この2点について詳しくご紹介していきます。

人工知能の歴史

AIと聞くと近年注目され始めた技術であり、最近研究・開発され始めた技術だと感じている方も少なくないはずです。しかし、実はAIはこれまで2回ブームが訪れており、昔から人類が完成を目指していた技術だったのです。

初めのブームは「1950年代~1960年代」に訪れたものです。この時のAIブームは主に「ゲームに勝利する」「簡単な処理をする」など、何かAIに目的をもたせて処理・計算を行わせるものから始まりました。

このブームは、当時コンピュータが人間に勝るときが来るかも知れないという議論が巻き起こり、その期待から沢山の出資が研究所に集まった事により発生しました。

ただ、研究者の楽観的な計画と研究に際して様々な問題が発生し、出資金が引き上げられブームは幕を閉じてしまいました。当時のブームが終了してしまった理由は以下のようなものが挙げられます。

  • 当時のコンピュータの性能が低すぎた
    (この年代のコンピュータは、部屋一杯分の巨大なコンピュータでも、現在のスマートフォンにも及ぼないような性能だった)
  • 目立った成果が無く、資金がすぐに引き上げられた
  • なによりもコンピュータへの注目度・理解がまだ無い時代だった

次のAIブームは、1980年代に起こりました。これはエキスパートシステムというプログラムの発展により、AIに注目が集まった事が原因です。

エキスパートシステムとは、何か特定の分野において様々な処理を行えるようなプログラムの事であり、ある一定の分野においてはAIが人間に勝るという現象が発生したのもこの時期です。

ただ、このブームに関しても大きな分かりやすい成果がすぐに見られない事から、資金が引き上げられブームは去ってしまいました。

現在、AIが注目されている事を第三次のAIブームと呼ぶこともあります。ただ、今回のAIブームは人工知能に大きな進化が見られており、これまでのブームよりも大きな可能性を秘めていると言えるでしょう。

注目したい進化はいくつか挙げられますが、最も特筆すべきは「ディープラーニング(深層学習)」です。AIに関する情報・議論を拝見する際に、必ず出てくる言葉であり、現在のAI情勢を理解するには必要不可欠な要素です。

これまでの人工知能は処理を行う際に、その処理を人間が作ったルールに従って学習していました。このような学習方法を、機械学習と呼び、これまでのAIでベーシックとされていたものです。

しかし、深層学習(ディープラーニング)では、そのルール自体をAIが自ら構築する事が可能です。つまり、情報さえコンピュータに与えていれば、勝手にAIが学習してくれるという技術なのです。

これまでは、AIの学習に際して情報を認識させる「人間の手助け」が必須となっていましたが、ディープラーニングでは情報さえ与えると認識・処理をAIが行う事が可能になります。

例えば、AIにオセロを学ばせるとしましょう。これまでのAIなら、オセロの様々な情報を人間が細かく設定する必要がありました。つまり、元のシステムを作っているのが人間なので、人間の想像を超えるような成果は出しにくいのです。

一方のディープラーニングが組み込まれているAIでは、オセロをさせているだけで勝ち方を自動的に学んでいく事可能であり、人間の想像を超える能力を発揮できる可能性があるのです。

そのため、勝手に進化してくれるという大きな可能性を秘めており一方で、人間のコントロール出来ない領域になっているのではないか?という脅威も同時に存在しているのです。

情報を集めやすい世の中になった

先程、AIの歴史についてご紹介させて頂きました。そこで触れたのはAIの進化とディープラーニングという技術です。そして、このディープラーニングは現代とかなり相性が良い仕組みになっているのです。

というのも、例えば学生時代の友達がふと気になり、旧友の現在をチェックしたいならSNSですぐに現在の生活を覗く事が可能です。また、分からない事があれば検索エンジンを利用する事で最も適切な情報にアクセスする事が可能です。

つまり、現代はインターネット上に情報が無数に存在しており、これはこれまでのAIブームでは見られないような状態です。ここで1つ思い出したいのは「ディープラーニングが情報を与えれば進化してくれる」という仕組みだと言う事です。

ディープラーニングは情報があれば勝手に学習していく事が可能です。つまり、情報がインターネット上に無数に存在している現代では、AIが星の数ほどある情報を効率的に学習する事が可能になっているのです。

そのため、例えばこれまでの恋人・交友関係・趣味などをSNSからチェックして、最も理想的な恋人を発見してくれるAIなんてものが登場するかもしれません。技術的には現在でもそれほど難しくはないでしょう。

また、IoTなどインターネットと身近な物を繋ぐ技術についても広がりを見せています。このような技術が広がる事でインターネット上の情報だけではなく「インターネットに公開している以外の個人情報」についてもデータとして残す事が可能です。

データとして残されたものはAIが学習出来るものなので、人の生活にIT技術が広がれば広がるほどAIの進化は早まります。そして、その進化は様々な技術・商品と組み合わせる事が可能であり、これまででは想像できないような世界を齎す可能性があるのです。

AI関連株は着実に成長している

先程、AIの概要と進化についてご紹介させて頂きました。この記事のテーマはAIではありますが、主にAIとお金という点を詳しくご紹介させて頂きます。なので、これからAI関連株について詳しくご紹介していきたいと思います。

AI関連株は本当に「買い」なのか?

AI関連株とは、AIに関連するような事業を行っている企業の銘柄の事を指しており、有名所を挙げると東京大学発として注目された「PKSHA Technology(パークシャテクノロジー)」が挙げられます。

パークシャテクノロジー社は、主にAI開発・提供を行っており、上場からわずか5カ月で株価は「3倍以上」になりました。パークシャテクノロジーに限らず、AI関連株には2017あたりから上昇が見られており、AIに大きな注目が集まっている事が大きな要因でしょう。

では、今AI関連株は買いなのでしょうか?実は、一概には言えないというのが実情です。というのも、現状のAIに関する相場は割高感があり、長期保有を前提する投資なら避けた方が良いと言えるでしょう。

AIの市場規模は現在2兆円~3兆円程度であると言われていますが、2030年には70兆円~100兆円規模に登る可能性があり、それと並行してAI関連株も大きな成長を見せています。

ただ、現在のAI関連株は成長しすぎていると言えるでしょう。買いが集中しており、これから成長していると考えられているAI産業に投資を行うなら長期保有が望ましい中、長期保有を行う観点から見た時に、現状は割高であるという評価が多いです。

例えばAIやそれに関連する事業で注目されているNVIDIAの株価は執筆現在「約164ドル」となっています。

Yahoo Finance

しかし、ピーク時は「260ドル」近い価格になっていました。つまり、ピーク時と現在の価格を比較した時に100ドル近い差があり、割高状態から下落したと言えるでしょう。

どんなに成長する産業でも、どんなに可能性を秘めている企業でも「安い時に買う」という点を意識しないと株式投資はうまく行きません。現在、NVIDIAの株価は過去にないほどの下落を見せていますが、これからAIの根幹を支える技術・製品を開発しています。

そのため、NVIDIAに可能性を感じるなら「安くなった今こそ買い」だと言えます。これはどんなAI関連株に共通して言えることで、現在上昇を見せているAI関連株は少なくありませんが、投資を行う際には十分な検討が必要です。

こんな職業が消える!AIと経済

次にAIと経済という観点から「こんな職業が消える」という点についてご紹介していきたいと思います。

中途半端な仕事が危ない

「AIによって様々な仕事が消える!」「人類の仕事が奪われる!」という可能性について、一度は耳にしたことがあると思います。様々な所で議論されているトピックですが、50年後~100年後という長期的なスパンで考えた時の可能性について予想する事は出来ません。

しかし、数十年以内に発生する可能性の高い消えていく仕事というのは「中途半端な仕事」だと言えるでしょう。というのも、その職業自体の価値の事ではなく「給与」という観点から見た時の中途半端です。

例えば、人間がやるにはコストが高く、コンピューターに代用した方がコストが安く済むようなケースです。特に日本に関してはこの傾向が強く出てくる可能性が高いでしょう。

これから人口が増えていくような国では、労働人口減少が懸念されるような事はありません。しかし、少子高齢化が著しく進んでいる日本では、労働に対する対価がどんどん高くなっていく可能性があります。

そこで、人間に労働をさせるよりも、AIを導入したコンピューターを導入し業務を効率化させる可能性があります。その中で、最も危険な仕事は「中途半端な給料の仕事」です。

どんなに安い給料でも働きたいという人は、これからも一定数出てくる可能性は高いでしょう。つまり、給料の安い仕事がAIに代用されるまでにはかなり長い時間が掛かる可能性が高いのです。

何故なら、AIを導入するよりも安い給料ならコストが低く済む事が多いからです。

一方、給料が著しく高いような仕事に関しても、残っていく可能性が高いです。例えば、沢山の知識が必要になるが、判断が簡単な仕事(公認会計士、弁護士など)はAIに代用されつつあります。しかし、最終的に判断するには人間が当面必要になりますし、そのポストに本当のプロフェッショナルのみが残る世界になる可能性が高いのです。

一般的に専門性が高いとされているが判断が簡単な仕事が、完全に消える事はありません。ただ、プロフェッショナル以外の人はかなりの人員削減が行われる可能性が高いという事です。

例えば、アメリカでは弁護士が行う業務である判例を探したり等、主張の根拠となる事例を探す作業をAIで代用しています。これまで、大量の判例を弁護士がチェックしていたのですが、AIの発展によりこの労力が省かれたのです。もちろん、この影響によって「人員削減」も大量に行われています

このような傾向は医師にも見られ、仮に専門性の高いような仕事であっても、その業界で給与的・能力的に中途半端な位置にいる人は削減される可能性が高いのです。そのため、中間層にいるホワイトカラーが最も危険だと言えるでしょう。

つまり、著しく給料の低い仕事と著しく給料の高い仕事が残っていく可能性が高いという事なのです。前述した通り、これは士業であっても例外ではありません。専門性が高い仕事であっても中間層の仕事は無くなっていく可能性が高いのです。

AIが生み出す新たな可能性

先程、消えるかも知れない仕事についてご紹介させて頂きました。次は逆の視点から「新しい仕事」についてもご紹介したいと思います。

新たな仕事が増えていく

新たな技術の登場によって、これまでの仕事が消える・新たな仕事が増える現象を「産業革命」と呼ぶ事があります。情報革命という産業革命によって上記したような職業が消える可能性が高いと言えるでしょう。

ただ、新たな仕事が生まれていく可能性も高いと言えるのです。なぜなら、これまでもそのような傾向があったからです。はじめての産業革命はイギリスで始まりました。蒸気機関の技術によって様々な産業が効率的になり、それと共に沢山の仕事が消え、新たな仕事が生まれました。

AIブームが到来している現代では、AIによって消される仕事に注目しがちですが、考えられる新たな仕事・伸びていく産業について触れていきましょう。

AIによって沢山の仕事が奪われていく中で、成長する可能性が高い産業をまとめると「娯楽に関連する仕事」だと言えるでしょう。娯楽と言っても様々な形態が挙げられますが、娯楽全般の仕事が伸びていく可能性が高いです。

その一例がYoutuberと呼ばれる動画投稿サイトに動画をアップロードし、その動画に広告を貼り付ける事によりお金を稼いでいるような人たちです。

Youtuberと呼ばれる人が行っている事は「何かをやってみた」、「ゲームをしながら喋る」、「何かをただ食べる」などの行為を動画にしているのです。一見、ただ遊んでいるだけに見える方も少なくないでしょう。

ただ、大きな産業の1つになっているスポーツに関しても同じような事が言えます。数百年前の人にとっては、真剣にスポーツを行っているプロサッカー選手もただ遊んでいるだけにしか見えないはずです。

しかし、サッカーを一例にすればサッカーで使う靴を作る会社、サッカー教室のコーチ、サッカーボールを作る会社、サッカー選手など沢山の仕事を生み出しているのです。

AIでは、殆どの人が行っているような仕事は代用する事が可能になります。しかし、表現・エンターテイメント・娯楽などの「オリジナリティ」が必要なものは、人間が行っていく必要性があると言えます。例えば、自分の好きなアイドルをAIに代用する事は出来ません。

そのため、産業という大きな観点から見た時に「娯楽関連の産業」は、成長していく可能性が高いと言えるでしょう。また、一見遊んでいるだけのような事が「仕事」になっていく可能性が高いです。そのため、AIに対して脅威を感じている方は、何か自分にしかないオリジナリティを見つけて、表現していく必要があるのかもしれません。

幸いな事に、現代はインターネットの登場によって一般人でも簡単に世界中に情報発信・表現を行えるようになりました。人にやってもらいたい・人にしか出来ない事をテーマに、新たな仕事が生まれていく可能性が高いでしょう。

まとめ

AIが今注目される理由

  • ディープラーニングが主流になってきている
  • 情報がインターネットに転がっている

AIと関連銘柄

  • 株価上昇を見せている銘柄は少なくない
  • ただ、割高感がある

AIと経済

  • プロフェッショナルと著しく給料の安い仕事が残る
  • 中流の職業が危ない

AIと新たな可能性

  • AIは新たな職業を生む可能性が高い
  • 人にやってもらいたい職業が残る可能性が高い

この記事ではAIの概要、注目されている理由、関連銘柄、消える職業・生まれる職業などについてご紹介させて頂きました。AIで消える職業、残る職業やAIが齎す様々な利益について議論される事が多くなりました。

AIがこれからどのように進化し、どのように利用されるのか?について正確に予想する事は難しいですが、どんな職業にも「人にしか出来ないもの」は存在していると思います。AIを脅威に感じている方は、そのような替えの利かない人材になる必要があると言えるでしょう。

senna
senna
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金融業界経験 4年 個人投資家 3年

個人投資家として「株式」「債権」「FX」「仮想通貨」などへの投資・投機を中心的に行っている。

資産運用はもちろん、ファイナンシャルプランナーの知識を活かしながら、税金やライフプランに関する情報発信を行っている。

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