時価総額10位圏内も近い!?仮想通貨トロン(TRON)の特徴・将来性

今回は、日本でも話題沸騰中の仮想通貨トロン(TRON)を紹介していきます。

トロンには、「詐欺コインではないか」という疑惑も深くあり、果たして投資に値する仮想通貨なのか迷うところです。今回はトロンの特徴から強み、購入場所、将来性までじっくりと解説していきますが、「トロン疑惑」についても時系列で事例を紹介し、真相を究明していきたいと思います。

2018年11月3日時点の時価総額は11位ですが、もしかしたら10位圏内に昇格するかもしれないトロン。その魅力について見ていきましょう。

仮想通貨トロン(TRON)とは?

仮想通貨トロン(TRON)は2017年に、非営利組織Tron財団によって発行されました。通貨単位は「TRX」で表記され、最大100,000,000,000(1,000億)TRXを発行できます。

仮想通貨最古のビットコインは誕生から約10年が経つので、昨年発行されたばかりのトロンは歴史が浅いと言えます。しかし、わずか1年の間にトロンの注目度は急速な勢いで伸びています。2018年11月3日の時価総額は約1,700億円に達し、時価総額ランキングは11位です。仮想通貨は世界に2,000種類以上も存在するので、トロンは高い人気を誇っていると言えるでしょう。

2017年8月に行われたICO(仮想通貨による資金調達)では、1度目のセールで30秒、2度目のセールでは10秒という短時間でトークンが完売しました。一般公開後も一時は100倍以上もの成長率を見せたこともあり、日本でも大きな話題になりました。

トロンがここまで人気を集めることになった理由は、その特徴やビジネスモデルを見ると分かります。ここからはトロンの特徴を3つのポイントに分けて解説していますので、まずはご確認ください。

クリエイター向けプラットフォーム

トロンの最大の特徴ともいえるのが、クリエイター向けに構築されたプラットフォームです。トロンのプラットフォームを利用することで、アプリやソフトを開発した人は、トロンのブロックチェーン上にデータを保管したり、ネットワーク内のユーザーに向けて発信ができます。

特にエンターテインメントの動画やゲームなど、エンドユーザー向けのサービスを開発するクリエイター用に特化しています。ブロックチェーンの技術を利用すると、世界中のユーザー同士で情報を共有したり、コンテンツの販売・決済もトークンを使って行えるのです。

トロンのプラットフォームは開発中で、まだ完全な状態ではありませんが、このシステムが世の中に浸透することで様々なイノベーションが起こるでしょう。

たとえば、今までのWebコンテンツ業界では動画を発信するには、まずYouTubeなどの投稿サイトで行うことが基本でした。そのため、動画の発信主であるクリエイターは動画投稿サイトの規約やルールにのっとって作品を作らなければなりません。これでは完全に自由なコンテンツを発信することは難しいでしょう。

また、ソフトやアプリを開発した場合でも、多くはApp StoreやGoogle Playなどを利用しないと、なかなか多くの人に商品を届けることができません。こうしたプラットフォームを利用する場合は、クリエイターは高い手数料を支払う必要があるのです。

しかし、トロンのプラットフォームを使えば、こうした問題のほとんどは解決できます。ブロックチェーンによってユーザー間の情報共有が可能になれば、クリエイターはエンドユーザーに直接商品を販売することが可能です。また、商品の決済をトークンで行えるので、決済や送金手数料も発生しません。

アプリやソフトを利用した人は、ブロックチェーン上にクリエイターや商品の評価を行えます。この評価制度によって、今どんなアプリやソフトに注目が集まっているのか、そのアプリの提供者はどれくらい信用できるのか、などの情報が共有されるのです。

このようにクリエイターにもエンドユーザーにもメリットのある仕組みなので、今後はコンテンツ業界の様相はガラッと変化するかもしれません。

なにかと話題を集める創業者ジャスティン氏

トロンを開発したのはジャスティン・ソン氏といい、Tron財団のCEOを務める人物です。もともとはリップル(Ripple)の中国地区代表として資金調達業務を担っていました。

ジャスティン・ソン氏は物議をかもす話題が多く、何かとニュースなどで取り上げられています。2018年1月には、アメリカのオンラインニュースサイトRedditにて、ジャスティン・ソン氏が自身のウォレットから60億TRXを売却したとする話題が公表されました。

トロンでは、それまでにホワイトペーパーの偽証や開発の遅さなどが問題視されていたこともあり、多くの投資家はジャスティン・ソン氏が本当にTRXを売却したのではないかと疑います。結局のところ、ジャスティン・ソン氏の否定のツイートによって火消しが行われましたが、トロンは一時大幅に価値を下げるなど「トロン疑惑」が広まりました。

トロン疑惑は後ほど詳しく説明しますが、トロンの通貨価格はジャスティン・ソン氏の言動によって大きな影響を受けるリスクをはらんでおり、Tron財団CEOの動向には目を光らせておかなければなりません。

世界的企業もトロンへ出資している

トロンはホワイトペーパー詐称などの経営的課題、開発遅延などシステム面での問題を抱えているものの、その将来性については有望視している人が多いのも事実です。トロンが目指すブロックチェーンの新たなコンテンツプラットフォームは、これまでの常識を覆すビジネスモデルになり得る可能性があります。

そんな期待も相まって、世界的に有名な企業も続々とトロンへ出資を発表しています。

  • Peiwo:中国版ツイキャスともいわれる1,000万人ユーザーを抱えたライブ配信サービス
  • oBike:シンガポールで発祥した自転車シェアリングサービス
  • Baofeng:中国版ネットフリックスと言われる動画配信サービス
  • Trip.io:トラベルブロックチェーンプロジェクト
  • BitGuild:ブロックチェーンとゲームコンテンツを融合したプラットフォーム
  • GSC.social:世界1億人を超えるユーザー数のSNSプラットフォーム

ちなみにトロンの開発者ジャスティン・ソン氏はPeiwoのCEOも兼任しています。トロンのネットワークは既にPeiwo上で稼働することが決定済みで、もうまもなくコンテンツプラットフォームがお目見えするでしょう。

トロンの提携先は主にクリエイター向けのプラットフォームが多いですが、中にはoBikeのような珍しい例もあります。仮にトロンがエンターテインメントプラットフォームとして世に広まったとしても、1つの業界だけに留まっていれば、決済されたTRXは日本円や米ドルに換金されてしまいます。そこで、業界の垣根を越え、oBikeのような別分野にも進出することで、TRXを別のサービスでも利用できるように想定しているのです。

期待が集まるトロン(TRON)の仮想マシン

ジャスティン・ソン氏は2018年7月30日に、Twitterにてトロンの仮想マシンを正式リリースしたと発表しました。この仮想マシンは正確には「TRON Virtual Machine」と呼ばれます。

仮想マシンを簡単に説明すると、パソコンに搭載されているCPUやHDDといったシステムを分割することで、1つのコンピュータに2台分のシステムを搭載したような環境を作れる仕組みです。仮想マシンを使えば、コンピュータの限界性能を引き上げることができるので、1台辺りのコストパフォーマンスを向上できます。

トロンのエンターテインメントプラットフォームでは、誰でも好きなようにアプリやソフトが開発できます。こうして完成したアプリはDapps(分散型アプリケーション)と呼ばれますが、Dappsを正常に動作させるためにはクリエイターがテストを行わなければなりません。

そのテストが行われる場所が先に挙げた仮想マシンです。トロンのアプリ開発環境はスマートコントラクトという仕組みを使い、プログラミングだけで自動実行できる仕組みを作り上げます。スマートコントラクトを実行するには、仮想的に作り上げたコンピュータの中でプログラミングとテストを行う必要があるのです。

今までは、同じくスマートコントラクトの仕組みを持つイーサリアム(Ethereum)の仮想マシンが注目されていました。しかし、イーサリアムの仮想マシンは手数料が高騰する事態が発生しやすく、開発環境が不安定になりがちな課題を抱えていました。

一方、トロンの仮想マシンはイーサリアムの手数料問題を解決し、世界で広く流通するJava言語を採用することで、誰でも簡単に低コストでアプリ開発ができるようになっています。

トロン通貨(TRX)の時価総額・価格チャート

TRXの2018年11月3日の価格は1TRX=2.58円となっています。既に650億枚以上のTRXが発行されているため、単価と流通量を掛けあわせた時価総額は約1,700億円です。ランキングではTether(テザー)やMonero(モネロ)に次ぐ11位を記録しています。

TRXが初めて取引されたのは2017年9月で、初期の頃は0.3~0.5円ほどの価値しかありませんでした。初めてトロンが時価総額上位に現れたのは2018年1月頃で、そのとき急激な価格上昇を記録したことで大きな話題を呼びました。

では、TRXの過去チャートを分析してみましょう。

TRXの過去チャート分析

トロンが注目され始めたのは2017年12月です。当時、トロンは中国の大手仮想通貨取引所であるOKExに上場します。また、そのとき世界的な注目度の高かった自転車シェアリングサービスに目をつけ、oBikeと提携関係を結びます。

2018年1月にはBaofengやGame.com、BitGuild、Trip.ioといった企業と提携し、同時にPeiwoとの統合も完了します。こうした大型の提携作戦が功を結び、2017年末頃から価格がぐんぐん上昇していきました。2018年1月には過去最高額である1TRX=30円付近にまで推移したほどです。それまでの価格と比べると、ほんの1~2ヶ月で60~80倍ほどの急成長を遂げました。

一方、2018年には中国・韓国の規制強化、coincheck(コインチェック)のハッキング事件などで仮想通貨市場には投資家からの風当たりが強くなります。ビットコインやイーサリアムと同じく、トロンも価値を大きく下げ、約4~5円程度まで下落しています。

2018年6月には「Odyssey2.0」と呼ばれるメインネット移行が行われました。トロンは今までイーサリアムのブロックチェーン上でプロジェクトが進行しており、メインネットの移行によってトロン独自のブロックチェーンが生まれました。このメインネット移行によってトロンのプラットフォーム開発が加速していくことが予想され、TRX価格も6~7円台まで回復します。

しかし、この後もトロンの価格は思ったように伸びません。2018年6月以降はTRX価格は下がり続け、ようやく現在の2円台付近で落ち着きを見せました。トロンの価値がなかなか回復しない理由は、未だにトロン疑惑が解明されていない不透明な経営体制や、2018年9月に起きたZaif(ザイフ)のハッキング事件などが起因していると思われます。

では、トロン疑惑とは一体どのようなものなのでしょうか。次の項目では、トロンにまつわる疑念について時系列で紹介していきます。

トロン(TRON)詐欺疑惑とは?

トロンは一時的に時価総額6位まで上昇した人気ぶりを見せながら、一方では「詐欺コインではないか」という疑惑も抱えています。トロン疑惑が発祥したのは、遡ること約1年前の2017年12月です。

これまでトロンを巡ってどんな疑いが追及されてきたのか、その真相に迫っていきましょう。

トロン詐欺疑惑(1):プロジェクト進捗が遅れているのでは?

トロンは2017年12月29日に第一弾のプロジェクト「Exodus」のソースコードを発表します。しかし、ソースコードを見た一部の投資家は、「まったく中身のない開発状況であり、本当にプロダクトとしてローンチ(発表)できるのか」と疑念を抱きます。

このExodusは2018年3月31日に始動することが公表されますが、今のところトロンが目指すエンターテインメントプラットフォームには程遠いことが垣間見えたと言えるでしょう。実際にトロンの開発ロードマップを見てみると、プロジェクトの進捗自体に遅れは発生していませんが、投資家はこのExodusでもっと革新的な公表を期待していたことが分かります。

トロン詐欺疑惑(2):ホワイトペーパーが盗作?

2018年1月8日、IPFSとFilecoinという仮想通貨のホワイトペーパーを作成したジュアン・ベネット氏は、トロンの英語版ホワイトペーパー約9ページ分がIPFS・Filecoinと同じような構造になっていると指摘しています。

内容を見てみると完全にコピペした形跡はありませんでしたが、確かに表記や言い回しが似通っている部分が多いような気がします。

この報告を受けたトロン開発者のジャスティン・ソン氏は、「英語版ホワイトペーパーは中国のオリジナル版をボランティアに委託して制作しているため、その過程でミスが発生した」と述べています。盗作を認めないという姿勢をとったわけですが、その後トロンのホワイトペーパーはオリジナル版も含めすべて消去されています。

それからのトロンの対応は、「ホワイトペーパーの指摘は盗用ではなく引用」という姿勢に変え、原文の修正にあたるようになりました。ただ、実際に公式ホワイトペーパーには引用元などが記されておらず、投資家からの大きな疑念を招くことになります。

トロン詐欺疑惑(3):開発者がTRXを売却?

ジャスティン・ソン氏はその後も不可思議な行動を取ります。2018年1月5日、アメリカのオンラインメディアRedditで、同氏が60億TRXを売却したのではないか、という疑惑が巻き起こりました。

Redditの調査によると、ジャスティン・ソン氏のものと思われるウォレットを確認すると、数回に分けてイーサリアム購入用としてTRXを売却していることが分かりました。購入したイーサリアムは、その後現金へ変えられているため、トロンを私用に発行したのではないかという疑念が強くなったのです。

ジャスティン・ソン氏はこうした発表を受け、Twitterで「使用したTRXはすべて個人で保管しているもので、トロン財団に所有しているTRXとは何ら関わりはない」と発信。この問題の真相は究明されないまま闇に消えましたが、未だに疑惑が解明していないことから詐欺コインの汚名は消えていません。

それからトロンはしばらく、疑惑を払拭するように数々の企業との提携を発表します。今後もトロンにまつわる明暗ニュースは多くなるはずなので、しっかりと確認するようにしましょう。

TRXを購入できる取引所は?

トロンは2017年12月にOKExに上場し大きな話題をさらいましたが、その後も大手取引所を中心に上場を繰り返しています。取引所に上場されると、そこでTRXを購入できるので、投資家にとっては明るいニュースです。

ただ、日本ではまだトロンを扱う取引所はありません。TRXを買うには海外の取引所を利用しましょう。海外取引所では日本円に対応していないので、bitFlyer(ビットフライヤー)やGMOコインなど国内でビットコインを買い、海外でBTCとTRXを交換する方法が一般的です。

では、トロンを扱っている取引所について簡単に説明しておきましょう。中国資本の取引所が多いですが、取引規模は世界トップ10に入るほどの実力を備えています。

Binance(バイナンス)

Binanceは2017年7月に設立した取引所ですが、12月には当時世界一の取引規模を誇ったBittrex(ビットレックス)抜き首位に立ちます。2018年11月3日時点の取引規模も世界3位を記録しており、勢いに陰りは見えません。

トロンの取引シェアを見ると、Binanceは取引量で第4位に付けています。最も多い通貨ペアはTRX/USDTで約6億円、Tetherを利用した取引が活況です。

Rfinex(リフィネクス)

Rfinexは海外取引所では珍しく日本語に対応しています。ユーザーインターフェイスがシンプルで分かりやすく、海外取引所が初めてという人にも使いやすい特徴があります。

Rfinexは取引量でいえば世界62番目の規模ですが、トロンの取引シェアではナンバーワンの取引所です。もっとも取引量が多い通貨ペアはTRX/ETHで17億円、イーサリアムを使ってトロンを購入する人が多いと言えます。

OKEx(オーケーイーエックス)

OKExは最近急激に勢いをつけてきた取引所で、取引量は世界5位、一時は世界一を記録したこともあります。90種類を超える豊富な銘柄数が魅力で、通貨流通量の高さから流動性リスクを抑えるには最適です。

2017年12月にトロンが上場してからも、取引所内ではTRX/USDTの取引が活発です。トロンの取引シェアでもBinanceを抑えて3位に位置するなど、おすすめの取引所と言えるでしょう。

仮想通貨トロンまとめ

今回は仮想通貨トロン(TRON)について解説してきました。

トロンの特徴はエンターテインメントプラットフォームを構築し、ブロックチェーン上にアプリやソフト、エンターテインメント作品を保存できます。チェーン上ではTRXを利用した決済もできるので、クリエイターとエンドユーザーが直接取引できる環境が出来ようとしています。

ただ、トロンには詐欺にまつわる疑惑も多く、なかなか思うように価格が伸びない傾向があります。まだプロジェクトがスタートしたばかりなので、今後開発状況が進んでいくことで疑惑よりも期待が勝っていくかもしれません。

世界でもトロンのビジネスモデルに注目する企業が多いため、今後の成長が楽しみです。

ゆきひろ
ゆきひろ
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クラウドワークス・自社メディアサイトを中心にフリーのWEBライターとして活動しています。ネット記事やブログなど、約1年6か月で3,000記事を超える実績があります。執筆ジャンルは仮想通貨をメインに、投資・資産運用、副業、貯金・貯蓄、タイム/マネーなど金融系が得意です。

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