ロボアドバイザーで資産運用を始めよう!

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ロボアドバイザーとは、簡単な質問に答えるだけで、最適な資産配分を決定してくれるサービスです。初心者の方や、 忙しい投資家におすすめです。具体的にロボアドバイザーとはどのようなサービスなのか、おすすめのロボアドバイザーはどこなのかを詳しくご説明していきます。

ロボアドバイザーとは

ロボアドバイザーは、今まで専門家が行なっていた投資信託の提案を代わりに行います。証券会社や運用会社などが人工知能を利用して、インターネット上で投資アドバイスや運用などを行うサービスです 。

パソコンやスマートフォンから簡単にアクセスでき、手軽に利用することができます。自動で金融商品の売買や調整を行ってくれるものもあるので、投資経験のない初心者でも安心して資産運用を始めることができます。

ロボアドバイザーには次の2種類があります

 

  • 投資助言型
  • 投資一任型

 

投資助言型は、投資対象や資産配分の助言だけを行うタイプです。一方、投資一任型は申し込んでロボアドの質問にいくつか答えれば、後は運用を任せることができるので、手間がかかりません。

ロボアドバイザーを利用するには、手間がかからない「投資一任型」をおすすめします。

ロボアドバイザーの始め方

 

 

①無料診断

②運用モデルの提示

③口座開設

 

ロボアドバイザーは簡単な質問に答えるだけで運用モデルを提示してくれます。

例えば、ウェルスナビでは6つの質問に答えるだけです。

 

①年齢

②年収

③金融資産

④毎月の積立額

⑤資産運用の目的

⑥株価が下落したらどうするか

 

ロボアドからの質問というと、金融に関する知識が必要かと思うかもしれませんが、そういった質問はありません。少ないところでだいたい3個から4個、多いところで15個程度なので5分もあれば完了するでしょう。

 

出典:ウェルスナビ

質問に答えると、このように最適なポートフォリオを提案してくれます 。

ウェルスナビでの申し込みは最短3分。最短2営業日で資産運用を開始できるので、非常にスピーディーで簡単に資産運用開始することができます。

診断結果の内容は以下の2つの項目です。

 

①運用コース

②おすすめポートフォリオ

 

運用コースは質問の結果に基づいて、ロボアドバイザーが提案する資産運用の方針です。リスクを取って積極的に利益を狙うのか、もしくは安全で手堅く利益を積み重ねていくのか、といった投資の方向性についてロボアドバイザーが判断してくれます。

ポートフォリオとは 、資産を株式・債券・投資信託・金・外国株式など様々な金融商品で分散させて投資を行うことです 。全体を100%として、国内株式25%、外国株式25%、国内債券20%、外国債券15%、金10%など配分を決めていきます。

ただし、このように配分を決めたとしても、実際に株式や債券を個別で購入していくわけではありません。ロボアドバイザーでは投資信託を買い付けしていきます。投資信託とは、投資家から集めたお金を一つの大きな資金として、運用のプロであるファンドマネージャーが株式や債券など様々な金融商品に投資をすることです。 詳しくは以下の図をご覧ください。

出典:投資信託協会

ロボアドバイザーの投資対象

運用している会社によってサービス内容は異なりますが、主に国内投資信託と海外の投資信託になります。

投資の基本は分散投資

分散投資とは、投資対象を一つに絞るのではなく、株式や債券、商品や不動産など投資対象を多様化させることで、資産運用に伴う価格変動リスクを軽減させてリターンを目指す方法です。主に、次の三つがあります。

 

①商品の分散

②地域の分散

③時間の分散

 

それぞれ詳しく見ていきます。

①商品の分散

預貯金、株式、債券、投資信託など幅広い商品に対象を分散して投資をすることです。リスクの低い預貯金から、リスクの高い株式まで入れることで分散投資を行います。また、バランス型など株式や債券に幅広く投資する投資信託を利用することでも分散投資を行うことができます。

②地域の分散

国内と海外、先進国と新興国、米国とアジアなど、外国債券や外国株式に投資したり、海外の株式や債券に運用する投資信託を利用したりすることで、地域の分散を行います。国内だけだと成長が鈍化している時期でも、海外では成長を続けている国がどこかにあります。そうした成長を逃さないためにも国際分散投資は必要なのです。

株式、国債や社債など債券、そして日本と海外に分散投資をそれぞれ行ったものを「伝統的4資産」といいます。伝統的4資産に資金を振り分けることが、基本的な国際分散投資になります。具体的には以下の図のようになります。

出典:SMBC日興証券

③時間の分散

積立など定期的に一定額を投資することを「ドルコスト平均法」といいます。一時的な価格変動リスクを分散させ、平均購入単価を引き下げる効果があります。積み立てる商品や銘柄を多様化すれば、さらなる分散投資の効果が期待できます。ですから、商品や地域の分散を行いながら、同時に時間分散を行っていくのが、一番リスクの低い購入方法となります。ドルコスト平均法の具体的なイメージを見ていましょう。以下の図をご覧ください。

出典:オールアバウト

定量購入した場合、毎月10口ずつ買付していきます。その場合、6ヶ月で60口買えて、合計投資金額は6万円、平均購入価格単価は1000円になります。ドルコスト平均法は、もうひとつの定額購入です。毎月1万円ずつ買付していきます。価格が1000円でしたら10口、800円でしたら12.5口、1100円でしたら9.1口と、価格が下がれば口数が多くなり、価格が上がれば口数は少なくなります。その結果、6万円の投資に対して61口購入でき、平均購入単価が983円になっていることがわかります。つまり、ドルコスト平均法により平均購入単価が下がっているのです。

ロボアドバイザーのメリット

ここでは、投資信託と比べてロボアドバイザーが優れている点を述べていきます。

ロボアドバイザーと投資信託の3つの違い

①銘柄選択の手間

投資信託では、自分で購入商品を決定しなくてはいけません。分散投資を行うには、国内株式、国内債券、外国株式、外国債券など最低でも四つの商品に分散投資することが推奨されています。その配分やそれぞれの金額を全て自分自身で決める必要があるのです。

投資信託協会によると、国内の投資信託の総数は2018年4月末時点で6144本。自分のニーズに合った投資信託を見つけやすいといったメリットがある一方、初心者の方はどの投資信託を選べばいいのか判断が難しい面があります 。

ロボアドバイザーでは、自分で投資商品を選んで購入するという手間が省けるため、投資信託よりも気軽に始めることができます。積立投資が可能なロボアドバイザーを選択すれば、分配金の再投資や投資先の見直し(ポートフォリオの最適化)を自動で行ってくれるので、初心者でも安心です。

②リスク許容度

投資信託では、自分の判断で商品のリスクを評価して選ぶ必要があります。世界最大の運用機関であるGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)では、株式の比率を50%にしています。これが世界の機関投資家の標準的な割合になっています。ですから、個人投資家として資産配分を決める時、リスクを取りたければ株式投資信託の比率を60から70%に上げる、リスクを抑えて抑えたければ30~40%に下げるなど、自分で資産配分を決定する必要があります 。金融商品ごとのリスクとリターンは以下のようになります。

出典:大和証券

最もローリスクローリターンの金融商品は預貯金です。元本が保障されているので安全性は高いものの、利子は低くなっています。そして、債券、為替、株式の順にリスクとリターンは高くなっています。投資信託は、株式や債券などを組み合わせている商品なので、債券と株式の中間ぐらいの位置になります 。

金融商品におけるリターンとは、投資した金額に対してどの程度収益が得られたかということです。元本に対して値上がりしたらプラスのリターン。値下がりしたらマイナスのリターンになります。大きな値上がりをハイリターン、小幅な値上がりをローリターンといいます。

出典:大和証券

一方、金融商品におけるリスクとは危険ということではなく、マイナスやプラスも含めてリターンの変動幅が大きいことをいいます。変動幅が小さければローリスク、変動幅が大きければハイリスクと表現されます。

出典:大和証券

③最低投資額

投資信託の積立投資では100円から投資することができますが 、ロボアドバイザーでは最低投資額が10万円というところも多くあります 。運用を任せられる分、多少資金が必要というところは注意しましょう。

ロボアドバイザー3つのデメリット

①元本割れの可能性がある

ロボアドバイザーは最適な資産配分を決め、長期でコツコツ分散投資を行っていくものですが、元本が保証されているわけではありません。一時的には損失を出すこともあります。ただ、長期にわたって積立を行っていくことで、一時的な株価下落などがあっても利益を目指すことが可能になっています。

②NISA口座に対応していない

アドバイス型のロボアドバイザーはNISAで投資信託を買付け可能ですが、投資一任運用型のロボアドバイザーは、NISA非対応となっています。

投資一任運用型では、毎月リバランス(銘柄の入替)を行うサービス会社もあるので、NISA口座には向いていないこと。そして、上限が120万円と決まっていることから、リバランスを繰り返すと上限を超えてしまう可能性が高いことなどから、投資一任運用型のロボアドバイザーはNISA非対応になっています。

③倒産リスク

ロボアドバイザーで運用している場合に、もしサービス会社が倒産した場合はどうなるのでしょうか。基本的に分別管理が義務付けられているので、顧客の資産は守られています。万が一、分別管理に不備があった場合は、日本投資者保護基金が1,000万までは保証を行います。ですから、1,000万円以下なら倒産リスクを心配することはありません。

おすすめのロボアドバイザー

ロボアドバイザーの判断基準には次の二つがあります

 

①ロボアドバイザーの利用にかかる手数料

②ロボアドバイザーが実際に投資する金融商品

 

それぞれ詳しく解説します。

 

①ロボアドバイザーの利用にかかる手数料

ロボアドバイザーの手数料には、サービス利用手数料と投資信託の信託報酬の2種類があります。 ロボアドバイザーは、口座を開設するまでは無料ですが、実際に運用してもらうには手数料がかかります。これを利用手数料と呼びます。そして、購入する投資信託の信託報酬がかかります。

原則、アドバイス型のロボアドバイザーには利用手数料がかからず、無料で利用できます。これからご案内するロボアドバイザーは投資一任型なので、利用手数料 + 信託報酬は年率1%前後かかります。 これは10万円投資していたら、毎年利用料として1,000円の手数料がかかるという意味です。

信託報酬とは、投資信託を管理・運用してもらうための経費として、投資信託を保有している間ずっと支払い続ける費用のことです。

投資信託の信託報酬は0.2%前後のものもあるので、自分で投資信託の銘柄を選べるのなら、信託報酬が安い投資信託を購入するという手もあります。しかし、実際に投資信託を購入しようとすると、自分で資産配分を考えたり、購入時に手数料がかかったりするので、面倒な手間を考えると、ロボアドバイザーの手数料は決して高いとは言えません。

②ロボアドバイザーが実際に投資する金融商品

ロボアドバイザーの投資対象は、サービス会社によって異なりますが、国内の投資信託(インデックスファンド)や海外の上場投資信託(ETF)がメインになっています。信託報酬に関しては、より安い投資信託を多く揃えている ロボアドバイザーがおすすめです。

例えばTHEO(テオ)のロボアドバイザーでは、低コストの海外ETFを対象にしているため、比較的負担は少なくなります。ただし、海外 ETF の場合は為替リスクがあるので注意が必要です。

ETFとは、株式市場に上場している投資信託のことです。取引所でリアルタイム取引することができます。

それではおすすめのサービス会社を2つご案内します。

THEO(テオ)

THEO(テオ)の特徴は、投資対象の豊富さです。米国の株式市場に上場している30種類以上の海外 ETF を投資対象としています。株式、債券、コモディティ(商品)、不動産などバリエーションは世界86カ国にわたり、投資対象は11.000銘柄以上という大きさになっています。

分散投資の仕組みは独自のもので、 ETFを「先進国株」「新興国債券」「リート・不動産」など六つのアセットクラスに分類し、リスク許容度に応じてバランスよく分散投資を行います

出典:THEO

ポートフォリオは顧客の資産運用ニーズに合わせて以下の三つに分類されています。

 

  • グロース
  • インカム
  • インフレヘッジ

 

グロースは、長期的に資産を形成したい投資家向けです。世界の株式市場の成長と同程度の高いリターンを得ることを目指しています。すぐに大きなお金を使う予定はないが、将来の住宅取得資金や、老後資金を貯めたいというユーザー向けです。株式ETFを中心に銘柄を組み入れていきます。

インカムは、低リスクでインカム収入を得たい投資家向けです。定期的に多くの安定したインカムを得るために、ポートフォリオの価格変動幅を下げ、安定性を高めることを目指しています。ユーザーは退職層。貯金や年金を切り崩して生活しているため、資産運用からはできるだけ多くのインカム収入を得る目的のため、債券 ETF を中心に運用していきます。

インフレヘッジは、保有資産の実質価値の目減りを避けたいというニーズに応えます。典型的なユーザーは富裕層。保有資産が多いので、生活資金の不安はないが、インフレによる保有資産額の実的価値の目減りは避けたることを目的にします。そのためにコモディティ ETF、不動産ETF、株式 ETF、債券ETFをバランスよく組み入れ、インフレヘッジを行います。

THEO(テオ)は最少額11,000円から1,000円刻みで積立投資を行うことができます。利用手数料は1%ですが、投資金額が3,000万円を超えると、超えた金額に対しては0.5%になります。

WealthNavi(ウェルスナビ)

ロボアドバイザー預かり資産、運用者数ナンバーワンで、預かり資産は2018年8月時点で1,000億円を突破しています 。

六つの質問に答えるだけで、投資家にあった運用プランを提案します。発注も積立もリバランスも、全て自動で行われます。投資対象は海外 ETF です。WealthNavi(ウェルスナビ)でも、資産運用の王道である「長期・積立・分散投資」をサポートしています。

利用手数料は1.1%(税込)ですが、3,000万円円を超える部分は0.5%です。 最低投資金額は10万円 。1万円単位で自動積立を行うことができます。

まとめ

今回は、ロボアドバイザーについてご説明させていただきました。自分で投資信託や ETF を購入してロボアドバイザーと同じポートフォリオを組むことは可能です。しかし、そのためには自分で銘柄を調べて購入やリバランスを行う必要があります。

そういった手間暇を省いてくれるのがロボアドバイザーです。初心者の方や、忙しくて分析をする時間がない人などは、ロボアドバイザーで資産運用を始めてみてはいかがでしょうか。

 

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